新たなスタート。教育事業をはじめます【ジンバブエ便りvol.34】

ジンバブエで教育事業を開始しました。

2017年3月からADRA Japanは、ジンバブエのミッドランド州ゴクウェ・ノース地区の3つの小学校と1つの中学校で教育事業を開始しました。校舎建設をはじめとするインフラの整備や学校の運営管理能力の向上、小学校に通うことができない子どもたちのための支援などを行なっていきます。

ゴクウェ・ノース地区はジンバブエ国内で最も教育環境の整っていない地区の一つとされ、教育環境の改善が急務となっています。ADRA Japanは2011年から同地区で水・衛生環境の改善に取り組んできました。現在は、この地域の水・衛生環境の改善が一定程度達成され、また他の団体も水・衛生分野の支援を行なっていることから、今回の事業では取り組みが遅れている教育分野の支援を行なうことにしました。

対象校の1つであるシブジュル(Sibujulu)小学校には412人の子どもたちが通っています。学校には土の床に藁と木、泥の壁でできた教室が8棟あり、子どもたちの元気な声が聞こえてきます。しかし、雨季になると、雨風が強い日には教室の壁の隙間から雨や風が入り、床は泥だらけになります。そのため、子どもたちは落ち着いて授業を受けることができません。風雨に耐えられ、衛生的な環境の中で子どもたちが安心して学べるようになることは、子どもたちや地域の人たちの大きな願いです。

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教室はしっかりしているよう見えますが、風雨には弱く、机や椅子はありません

5月下旬から、4つの学校で校舎建設を開始しました。建設に必要な砂と砂利の運搬やレンガ作り、校舎の基礎工事が行なわれています。ンガザナ(Ngazana)小学校では、周辺にある10か村の住民が週6日交代で砂や砂利を運び、レンガ作りを行なっています。

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村の人々は朝7時頃から学校に来て作業を始め、強い日差しの下でも意欲的に作業を進めています
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校舎1棟建設するには、30,000個以上のレンガが必要です。手作業で1日大体2,000個が作られます
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校舎の基礎工事のために2mの穴を掘っている子どもの保護者

ンカザナ小学校の校長先生は、「村の皆さんは子どもたちのため、また支援をしてくれている人に応えるために一所懸命に働いています」と話してくれました。

12月には雨季が本格的に始まります。雨季に入る前に建設を終わらせ、子どもたちが安心して授業を受けられるよう、大人たちの作業は着々と進んでいます。

地域の大人たちとともに、子どもたちが安心して学び、成長していく姿を見られる日が来ることを楽しみにしています。

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ほほ笑む子どもたち

(本事業は、皆様からのご寄付のほか、外務省NGO連携無償資金協力の助成も受けて実施しています)

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