皆さま、本日11月20日は何の日かご存知でしょうか?
「世界子どもの日」です。
1945年に国際連合が「世界中にいる子どもたちの認識」、「子どもたちの福祉」、「国際的な協力」を促進させることを目的として制定しました。
この「世界子どもの日」にちなんで、ADRA Japanが支援するジンバブエ共和国の子どもたちを紹介させて頂きます。
現在、ADRA Japanはジンバブエのミッドランド州ゴクウェノース地区で3つの小学校を対象に教育事業を行っています。その事業の1つとして、学校に通うことができない子どもへの特別開設クラスを開催しています。
このクラスでは子どもたちが通常学級に復学、又は卒業試験に合格するための学力と将来に向けた生計向上スキルを学んでいます。
今回は支援する学校の1つチリサ小学校の特別開設クラスに在籍する学力別のレベル1~3(レベル1は小学校1~3年、レベル2は小学校4~5年、レベル3は小学校6~7年生の学習能力)の子どもと保護者を対象にインタビューを行いました。
その中の5人の子どもたちの特別開設クラスに入るきっかけ、将来の夢などを皆さまにご紹介致します。
1. 名前:トライモア ムエンベくん(男子)
2. 年齢:12歳
3. 家族:8人(祖母と4人の姉妹と2人の兄弟)。数年前に両親が離婚し二人とも家を出て行った。
4. 特別開設クラス:レベル2(小学校4年~5年生の学力)
5. 学校を中退した時期と学年:2017年・5年生
6. 中退した理由:両親が離婚し、家出したので学費を払ってくれる保護者がいなくなったから
7. 中退した時にしていたこと:親の家畜の世話
8. 趣味・好きなスポーツ:ゴスペル、サッカー(ゴールキーパー)
9. 好きな食べ物:サザ(メイズの粉にお湯を加えて練ったもの)とチキン
10. 夢:医者になって病気になった人達を助けたい
11. きっかけ:暑さや水が無い環境で住んでいる人たちが病気になることがあり、いつか力になりたいと思ったから
1. 名前:エマニュエル ルグワロくん(男子)
2. 年齢:14歳
3. 家族:5人(両親と3人兄弟)
4. 特別開設クラス:レベル3(小学校6年~7年生の学力)
5. 学校を中退した時期と学年:2013年・3年生
6. 中退した理由:現金収入である農業での収入が減ったため
7. 中退した時にしていたこと:家畜の世話、木製の取っ手や調理器具(サザを作るときに混ぜる棒)を作り家庭の収入を増やすために手伝っていた
8. 趣味・好きなスポーツ:動物の面倒を見ること
9. 好きな食べ物:ライスとローストチキン
10. 夢:農業専門家
11. きっかけ:動物が好きで動物の面倒を見たり、病気を治したりすることが好きだから。特別開設クラスの養鶏事業にも積極的に関わりたい
1. 名前:ニェムベジ メキさん(女子)
2. 年齢:10歳
3. 家族:7人(母親と6人兄弟)。父親は病で亡くなった。
4. 特別開設クラス:レベル1(小学校1年~3年生の学力)
5. 学校を中退した時期と学年:長い間通っていないので覚えてない
6. 中退した理由:現金収入である農業での収入が減ったために、学費に使える余裕が母親にない
7. 中退した時にしていたこと:家事の手伝い
8. 趣味・好きなスポーツ:伝統的なダンス(ダンベル)、ネットボール
9. 好きな食べ物:ライスとチキン
10. 夢:小さなショップを経営したい
11. きっかけ:お店を経営してそのお金を自分の子どもの子育てに使いたいと思ったから
1. 名前:オースィン ルフンデくん(男子)
2. 年齢:12歳
3. 家族:6人(母親と5人兄弟)。父親は病で亡くなった。
4. 特別開設クラス:レベル1(小学校1年~3年生の学力)
5. 学校を中退した時期と学年:2013年・2年生
6. 中退した理由:現金収入である農業での収入が減ったために
7. 中退した時にしていたこと:家畜の世話
8. 趣味・好きなスポーツ:サッカー(ディフェンス)
9. 好きな食べ物:ライスとチキン
10. 夢:建築作業員
11. きっかけ:学校を立てられるようになりたいと思ったから
1. 名前:ゴッドノウズ マンギラジくん(男子)
2. 年齢:11歳
3. 家族:10人(両親と8人兄弟)
4. 特別開設クラス:レベル1(小学校1年生~3年生の学力)
5. 学校を中退した時期と学年:2016年・2年生
6. 中退した理由:現金収入である農業での収入が減ったため
7. 中退した時にしていたこと:何もすることが無かった
8. 趣味・好きなスポーツ:サッカー(ディフェンス)
9. 好きな食べ物:ティー、手作りパンケーキ(チモド)
10. 夢:看護師
11. きっかけ:自分にも耳の障害があり困っている人に医療を届けたい
子ども達の好きな食べ物の中に「チキン」が多く上げられました。理由を聞くと、あまり口にすることができないからでした。また、ティー(お茶)もお茶の葉や砂糖を買う余裕が無いので、飲みたいと思う子もいます。
日本では多くの子どもにとって当たり前の食べ物が、ジンバブエに暮らす子どもたちにとっては貴重で、好物であることに考えさせられます。紹介した子どもたちは厳しい家庭環境のなかでも希望や夢を持って一生懸命勉強しています。
ADRA Japanは引き続きこのような子どもたちに寄り添い、彼ら彼女らの将来が少しでも明るくなるように活動していきます。今後も皆さまの温かいご支援、ご協力をお願いいたします。
※この事業は皆さまからのご寄付と日本NGO連携無償資金協力の助成を受けて実施しています。