今回はADRA Japanが教育支援事業を行っているゴクウェノース(Gokwe North)地区の暮らしについて、現地スタッフのJoseph John(ジョセフ ジョーン)が紹介してくれます。
「Joseph John」:アシスタント フィールドオフィサー
*彼がADRAで働く思いを知りたい方は、バックナンバーのブログ『ADRA Zimbabweで働くスタッフたちの想い』をご覧ください。
<ゴクウェの村の暮らし>
ゴクウェノース地区は、ジンバブエのミッドランド州ゴクウェ地域の北部にある2つの行政区です。
地元の人々は主食のサザ(メイズというトウモロコシの粉とお湯を混ぜてこねたもの)を自ら育てた限られた野菜と一緒に食べますが、たまに飼育している鶏やヤギなどの家畜を食料とすることもあります。
また、日本でもよく知られているバオバブの木は、雨季になると葉を茂らせます。その葉、樹皮、実の中にある種はマラリアや風邪などの症状に対して伝統的な薬として用いられています。
また、子どもたちはバオバブの実の硬い殻を割り、種の周りに付いた白い果肉部分を水に溶かしてジュースを作ったりもします。
この地域では住民のほとんどが農家で、主に綿花を栽培して生計を立てています。また、雨季には大きくて甘いスイカを育てます。村の生活は厳しい時もありますが、住民は頑張って元気に生きています。
あいにく近年は、この地区になかなか雨が降らず干ばつが長期に渡って継続しています。その結果、綿花が十分に育たず、村の住民は十分な収穫を上げることができていません。そのため、主産業の綿花による収入が著しく減少し、村の住民はこれまで経験した事がない苦労を強いられています。食料を確保するため、雨が降った際に家族総出でトウモロコシやキビを植え、育てています。
親は一日の大半を農場や家庭菜園で過ごし、家庭を支えるために一生懸命働いています。子どもたちは普段学校に行っていますが、雨季になると両親の農作業を手伝うために学校を休みがちになってしまいます。この村では児童婚の文化もまだ残っていますが、現在、この違法的な慣習を止めるために、村のリーダーが中心となって啓発活動を行っています。
(筆者:Joseph John(ジョセフ ジョーン))
以上、Josephからの紹介でした。
ゴクウェの村の暮らし、いかがでしたでしょうか?新型コロナウイルスの影響で活動に限りはあるものの、ADRA JapanとADRA Zimbabwe(ジンバブエ支部)はいま、子どもたちが継続的に学校へ通うことができるように住民に対して教育の重要性を伝える活動も行っています。
引き続き、皆さまの温かいご支援をよろしくお願いいたします。
※この事業は、皆様からのご寄付のほか、日本NGO連携無償資金協力の助成も受けて実施しています。