7月30日は「人身取引反対世界デー」です。2013年12月に開かれた国連総会で、制定されました。
述べるまでもなく、人身売買は人権侵害であり重罪です。世界中には、今も苦しんでいる人が大勢います。臓器売買の対象となった人も、数多く見られます。 「人身取引反対世界デー」は、人身取引を防止・抑制すること、被害者の保護・支援を行うことを目的に定められ、翌2014年から啓発イベントやキャンペーンが行なわれています。
ADRAはこうした実態を調査し、2024年2月に以下の情報を発表しました。
「世界中で2,700万人以上が強制労働の犠牲になっており、その65%以上を女性と少女が占めています。また、女性被害者の90%が性的な労働を課せられ、人身売買の対象とされるほとんどが、女性と子供です。迫害や紛争から逃れるために祖国を離れた人々が、利用されやすい傾向にあります。人身売買被害者となった児童の50% 以上が家族や友人によって勧誘されています」
国連の発表によると、人身売買の犠牲者数は大幅に増加しており、2022年には世界で11万5,000人以上となりました。米国で人身売買の罪で起訴された人数は、2011年から2021年の10年間で2倍以上となっています。
ADRA は被害に遭わないための教育を推進すると同時に傷ついた方々の支援を進めています。特にタイで取組む「Keep Girls Safe」プログラムでは、若い女性たちが被害者となる前に手を差し伸べ、持続可能なキャリアを目指す力が得られるよう努めています。
ADRAはこれからも、人身売買による被害者が一人でも減るように取組んで参ります。皆様の温かいご支援をよろしくお願いいたします。