ウクライナ人女性の告白「幸福のヒマワリ」

「ウクライナはヒマワリの栽培量において、世界第2位です。ウクライナ人にとってヒマワリは、平和、忍耐、明るい未来を信じる気持ちの象徴です。この花はいつも太陽に向かって咲きます。1996年、ウクライナは核兵器を持つことを放棄し、かつてミサイル基地だった場所にヒマワリを植えました。そして今、戦火にまみれた我が国の土地にはヒマワリが生い茂っています。力強く咲く姿に、確かな生命力を感じます。私たちは、いつか平穏な日を取り戻し、自国の畑で作物を育てることができる日を祈りながら生きています」

1969年1月にキーウで生まれたガイヤネさんはそう語りました。ウクライナでスパ施設を設計・建設する会社で働いていた彼女は、日本を訪れたことがあります。温泉や銭湯、建築物に関心を持ったそうです。

ヒマワリ畑でたたずむガイヤネさん

ガイヤネさんは今回、ADRAが1万本のヒマワリを咲かせる活動を始めたことを知り、ヒマワリにまつわる思い出を話してくれました。

「私の住んでいた街でひまわりは生えませんでした。でも、市外の畑には咲いていましたね。休暇を利用して家族と郊外に行った折、広大な、まっ黄色のヒマワリ畑に目を奪われました。子どもの頃、両親が熟したヒマワリを買ってくれ、種を食べました。とても美味しくて、大好きでした。

とはいえ、私にとってヒマワリは、一番好きな花というわけではなかったんです。ところが、戦争が始まって以来、この花は特別な意味を持つようになりました。平和の証ですからね。この2年間、私は時々ヒマワリを買って、家の花瓶に生けています。

ロシアとの戦争が始まる前、私はウクライナの南部、オデッサによく行きました。途中にはヒマワリ畑が広がっていて、美しさに息を飲んだものです。地平線の彼方まで広がる黄色い草原は、どんなに長時間眺めていても、飽きることがなかったです」

ガイヤネさんが送ってきた写真。2022年のウクライナ独立記念日に向けてヒマワリを購入した

ガイヤネさんは、首都キーウから約443km南にあるオデッサへ移動していた日を懐かしみながら、平和への思いを募らせます。

「私はウクライナが自由を勝ち得、再び平和になると信じています。そして、ヒマワリ畑から地雷やミサイルの破片が取り除かれ、再び種を蒔いて豊かな収穫を喜べる日の訪れを待っています。

ウクライナは本来、とても平和な国です。勤勉な農民がたくさんいます。ヒマワリだけでなく、上質な小麦も作れるんですよ。私はウクライナの未来を信じています」

ガイヤネさんは結びました。

 「日本の方は、いつも温かいですね。ウクライナを支援しようと、1万本のヒマワリを咲かせようというプロジェクトを考えて下さって、心から感謝します。いつかまた日本を訪問して、お礼を述べたいです」

ウクライナの人々が平穏を奪われて、2月24日で丸2年となります。今回ADRAが掲げる「1万本のヒマワリ」とは、ウクライナで亡くなった民間の方の数です。ウクライナに平穏な日が訪れることを祈りながら、かの国のシンボルであるヒマワリを、日本にも咲かせませんか。

是非ともご賛同頂ければ幸いです。皆さまの温かい支援をお待ちしております。

※ 「ADRA ひまわりプロジェクト〜 みんなで咲かそう!10,000本~」の参加は、こちらから

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