ウクライナ人にとって、8月29日は特別な意味を持っています。
祖国を守るために自らの命を犠牲にした人々への、尊敬、追悼、そして深い感謝の気持ちを示す日です。毎年8月29日は、命を捧げて最前線に赴いた同胞を偲ぶ日となっています。
2019年8月24日、ウクライナのウォロディミル・オレクサンドロヴィチ・ゼレンスキー大統領は、「8月29日」のシンボルとしてヒマワリを指定しました。
5年前の同日は、ウクライナ東部で起こった武力紛争の結果、最大の犠牲を被った日でもあります。
その時、戦火にまみれた付近にはヒマワリが咲いていました。が、収穫する方法が見当たりませんでした。
以降も戦闘は続き、数々のウクライナ兵士が戦場で亡くなっていきました。
ヒマワリの花は、ドンバス地域で亡くなった方々への追悼の象徴となったのです。
ウクライナにおいてヒマワリは、長い間、祖国への愛の象徴と考えられてきました。
太陽が沈むと、ひまわりは悲しそうに頭を下げます。それは、異国に住む人が故郷を恋しく思う様と似ています。
ヒマワリが顔の向きを変えて太陽を追いかけるように、人間は故郷に視線を送ります。
ヒマワリにとって太陽がかけがえのない生命の証であるように、人々にとって祖国とは唯一無二の存在です。
だからこそ、ウクライナの人は、実際に花を育てられなくても街中にヒマワリの絵を描き、希望を見出すのです。
ウクライナがロシアの侵攻を受けてから、来る2月24日で丸2年となります。未だに終息の糸口が見えない状況が続きます。
そこでADRAは、ウクライナの人々に必要な支援を届けながら、日本で1万本のひまわりを今年の夏に咲かせようと動き始めました。
「ADRAひまわりプロジェクト~みんなで咲かそう!10,000本~」というキャンペーンです。
1万というのは、ウクライナで亡くなった民間の方の数です。
ウクライナに平穏な日が訪れることを祈り、当国のシンボルであるヒマワリを、日本にも咲かせませんか。
キャンペーンの詳細は、近日中に公開いたします。
是非ともご賛同頂ければ幸いです。皆さまのご参加、そして温かい支援をお待ちしております