ウクライナは2022年2月より深刻な危機におちいっています。
南部のへルソン、東部のイジューム、北東部のバフムートなどでは、ライフラインが断たれ、600万人のウクライナ人が電気を使えない生活を送っています。
国民の2人に1人が支援を必要とする状態です。
そして間もなく当地には、気温がマイナス20度となる極寒の冬がやってきます。
ADRAは、食料パックや焼きたてのパン、幼児食などの食料支援のほか、避難所の提供や、衛生用品や医薬品、防寒具、暖房機器、燃料などの物資支援、現金給付、心のケア、支援情報の発信のほか、移動手段の提供など、あらゆるサポートに取り組んでいます。
その活動のひとつに、公共の交通機関がすべて止まってしまった地域での無料バス運行支援があります。
2022年10月27日より、ウクライナ南部のザポリージャ地区内にある34の集落を通る無料バスを、週に2便ずつ運行させています。
また、北東部のハルキウ地区では2週間に一度、利用者の自宅から病院までを、南部アポーストロヴェ地域でも18の村落を通る9種類の特別ルートで無料バスを走らせています。
今日までに、1717人がこのバスを活用しておりますが、利用者の多くは女性や年金受給者、あるいは障害を持った方々で、
「出かけられず困っていたので、助かる」
「病院で治療を受けることができた」
「生活に必要な食料が買えた」
「少し元気が出た」と、喜ばれております。
このような移動支援や、食料支援をはじめとする現在のADRAの支援は、ウクライナの方々の命綱となっているため、今後も積極的に続けてまいります。
それに加え、厳しい冬を乗り越えるための支援を拡充し、家々が破壊された人々に対するインフラ設備や、防寒具や暖房器具、燃料等の支援にも力を入れてまいります。
私たちの活動は、皆さまのお力添えあってのものです。
今後もご理解とご賛同をいただければ幸いです。
引き続き温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。