「日本に来ることを、とても楽しみにしていました。私の母国、メキシコではラーメンが大人気なんですよ!」と笑顔で語ってくれたのは、マール・エスコトさんです。
エスコトさんも、今回の東京マラソン2024へチャリティランナーとして参加するために来日しました。和食や日本文化に高い関心を持っている方です。
彼女の住むメキシコシティで1916年に産声を上げた新聞『EL UNIVERSAL』は2022年6月10日に、当地の人気店が開発したブラックラーメンを特集しています。また、カップラーメンの需要も高く、メキシカンには「マルちゃん」が受け入れられています。他社の商品であってもメキシコでカップラーメンといえば「マルちゃん」と呼ばれているそうです。
エスコトさんも「メキシコシティにお薦めの和食屋さんがあったら、是非教えてくださいね」と話していました。
そんなエスコトさんとマラソンの出会いは、彼女が中学生の時です。
「家の周りを、まずは1km走ってみることにしました。大会に出て勝つとか、そういう気持ちじゃなくて、何かにチャレンジしたかったんですよ。当初は『5kmなんて、とても走れない。そんなに自分を追い込んだら、心臓発作で死んでしまうわ(笑)』なんて感じていましたね。
でも、走り続けていくうちに、自分に適したスピードや、健康的に走ることができるペースが分かってくるんです。同時に走り終えた時の爽快感や達成感、努力することの尊さなんかも学びました。どんどんマラソンに惹かれていきましたよ」
現在は、月曜日から金曜日まで、毎日16~18km、土曜日は25~26km走り込むまでになったとのことです。
「とはいえ、私は何かに成功することが大事だとは考えていません。人間にとって肝心なのは、例えば富を得た人がいるのなら、それを分かち合い、困った人に目を向けることではないでしょうか。
昨今、メキシコシティも大気汚染の問題が深刻ですが、世界中の様々な問題を見つめ、人間としてできることをしなければいけません。だからこそ、私はADRA Japanの支援活動に共感したんですよ」
東京マラソン2024を終えた後も、エスコトさんは目的を持って走り続けます。