
本日は、2023年6月の水害で携わった、茨城県取手市双葉地区「地域交流センター つなぐ」のその後についてお伝えします。前回の引継ぎ式で取手市双葉地区での活動は一区切りとなりましたが、その後も引き続き交流は続いております。今までの活動内容は、こちらの記事をご参照ください。
(https://www.adrajpn.org/kokunai/8385/)
12月上旬、この日は以前からお誘いいただいていたクリスマス会と翌週のコンサートに関する打ち合わせへ参加するために、能登半島から帰ってきました。雪国の肌に刺さるような冷たさとは違い、関東は風が強く吹き抜けていますが少しの暖かさとお日様の懐かしさを感じます。以前の私であれば、そのような事は考えなかったでしょう。
国道6号線をひたすら北上し、半年ぶりの見覚え有る風景に、暑い中エアコンの効かない年季の入った軽バンで毎日通っていたことを思い出します。ナビを使わずとも順調に現地へたどり着いた事に驚きながら、幹線道路を外れ、双葉地区へと繋がる道を進んで行きます。住宅街に入り、大きな被害があった幼稚園が綺麗になっているのを横目に眺め、車を走らせること数十秒、“つなぐ”に到着しました。

まず目に入ったのが、新しく作られた花壇です。綺麗な花が辺り一面に広がり、ここだけ冬の寂しさを感じさせません。聞くところによると、地域の方で協力して作ったのだとか。中に入ってみると、今まで開催したイベントの写真や手作りのクリスマス飾り、その他にも沢山の備品が並べられており、日ごろの活動の様子が目に浮かびます。
本日の会場に移動すると、既に大勢の方がいらっしゃいました。つなぐの活動を支援してくださるサポーターも増え、協力して準備に取り組んでいます。開始時間が近づくにつれ、続々と地域の方々が入場してきます。関係者と合わせて、約70名の方が会場にいたと思います。当日のプログラムは、くじやプレゼント交換、イントロクイズ、合唱など、終始和気藹々とした雰囲気で参加された住民の皆さまも楽しそうに過ごされていました。また、サポーターの皆さまが、この日のためにしっかりと準備をしてきた様子が伝わりました。
盛り上がったクリスマス会を終え、今度は翌週に行われるクリスマスコンサートの打ち合わせです。朝から準備に追われ、ろくに休憩していないはずです。皆さま、お疲れであるにも関わらず、真剣に協議が始まります。

一通り段取りが組まれ、後は当日を迎えるだけとなりました。コンサートでは、一昨年にも来ていただいた、三育学院中等教育学校が演奏してくださいます。「以前の合唱がとても素晴らしかったの、また来て欲しい。」と住民からオファーがあったためです。イベント続きの月ではございましたが、全部で約60名の方がお見えになられました。今回は、弦楽四重奏での演奏を中心に、数曲の合唱もしてくださり、その素敵な時間に皆さまとても満足気な表情を浮かべておりました。
今回、皆さまにお伝えした事柄は、あくまで“つなぐ”の活動の一部です。普段は、お茶会や外部から講師を招き講座の実施、トランプ大会やフリーマーケット等、双葉地区の住民が集まりやすい様に多種多様な活動をなさっています。発災時に集まったNPOで“つなぐ”の拠点を使用していた時には、ここまで広く活動をされるとは思ってもみませんでした。これも、地元の方々による地域愛によって成されているのだと感じます。これからも、“つなぐ”の活動は続き、より多くの方々にとって安心でき、集まる事ができる居場所として、地域の中で認知されていくのでしょう。以前と比べたら関わる機会が減ってきてはおりますが、これからも“つなぐ”の活躍を楽しみにしています。

(執筆者:国内事業課 三牧晋之介)