難民となった11歳の少年

11歳のアーメドくんは、10年前に祖国シリアから家族と共にレバノンに逃れてきました。もちろん、戦火を避けるためです。

彼の家族は現在、カシューナッツ農園の一角に造ったテントで生活しています。防水シートや廃材を利用して作った粗末な住居です。

アーメドくんの父親は、慢性的な足の痛みで働くことができなくなってしまったため、彼と兄弟が休日に農園で働くことで、家賃を支払っています。

アーメドくんの母親は、家族を養いながら、家事もこなします。家族は近隣の家で水を汲ませてもらいます。近所の人に頼らなければ、飲料水さえ手に入りません。

彼らの家族にとって、冬は厳しいです。電気がないため、携帯電話用の小型の太陽電池しか暖をとる術がないのです。

このような状況に置かれながらも、アーメドくんと彼の兄弟は、ADRAが設けた学校 に通うことを楽しみにしています。彼らはその学校が建つ町の中心部まで、1時間以上の道のりを歩きます。

「ADRAの学校に行くのが大好きです。良い先生がいるから」とアーメドくんは言います。

2021年4月にバールベックに築いたADRAの学校は、今、285人の子どもたちに教育的サービスを提供しています。同プログラムは、 2 つのグループに対応します。ひとつは 10 歳から 14 歳の215人、もうひとつは、 5 歳から 6 歳の未就学児65人です。

しかしながら、この2つの教育プログラムは 2024 年 8 月に終了する予定で組まれたもので、終わりが来ればアーメドくんと彼の仲間を失望させてしまうかもしれません。そこで私たちは、学びの舎を存続させようと、さまざまな資金を求めて活動中です。

ADRAは、レバノンの教育カリキュラムに基づくすべての科目で、補習コースを創設しました。授業では、保護者、学生、子どもたちに有益となるよう、心理的サポートやライフスキルを向上させるメニューも作りました。少女とその家族のために衛生キットも配付しています。

アーメドくんは毎日、ADRAが造った学校に通っており、私たちが用意したカリキュラムに熱心に参加しています。彼の未来が少しでも明るくなるよう、皆様の温かいご支援をよろしくお願い致します。

教育支援のご寄付はこちらから

 

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