バングラデシュ出張記 #1「到着」

いつも温かい応援をありがとうございます。

今回のブログでは、バングラデシュに渡航しているスタッフから届いた出張記をお届けします。

成田を発ち、経由地クアラルンプールの空港で搭乗を待つ間も、なぜかバングラデシュに向かっているという実感があまり湧かなかった。計11時間のフライトの後、現地時間10月13日の23時、ようやくダッカに到着した。私にとって初めてのバングラデシュ訪問だ。飛行機を降りると、湿気とともに生ぬるい空気が体を覆った。涼しい機内から眼鏡をかけて外に出たため、レンズが曇る。白を基調としたこぢんまりとした空港の建物は古びた様子で、警備員や空港スタッフが至る所でのんびりとおしゃべりをしていた。ほのかに鼻をつく匂いは、湿気と香辛料を大量に摂取する人々の生活から出てくる匂いなのか、学生時代に旅をしたインドで空港に初めて降り立った時のことを思い出した。

今回の出張はニーズ調査が目的である。現在ADRA JapanはADRA Bangladesh(バングラデシュ支部)と事業をしていない。しかし今後新たに開発事業を始めるべく、現場で実際に情報収集をするための準備を今年4月から行ってきた。滞在は約1か月。その中で、バングラデシュ支部がスウェーデン支部と実施する事業の視察の他、バングラデシュ北西部のディナジプールで水衛生にかかるニーズ、中部に位置するマイメンシンで農業に関する調査を実施する予定である。


ダッカ市内の様子(早朝は渋滞がない)
ダッカ市内にあるADRA Bangladesh事務所

私は開発事業の現場に身を置きたいという想いでADRAに入った。今年で4年目になるが、うち2年半は東京本部の担当、教育開発事業のサポートで約2か月アフリカ南部ジンバブエに滞在した他、今年の1月まではウクライナ人道支援事業で1年1か月スロバキアに駐在した。開発事業に立ち上げから関わるというのは、私にとって念願の仕事。自身の開発現場経験があるアフリカの国を離れ、南アジアの国バングラデシュに関わる不安がないと言えば嘘になる。しかし、フィールドに入って自分の目と耳で、現場の様子を確かめられるという大きなチャンスに、私の心は静かに燃えていた。

(執筆:髙橋睦美)

最後までお読みいただきありがとうございました!

次回のバングラデシュ出張記も、楽しみにお待ちください。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
目次