マグニチュード6.8の地震が、北アフリカ・モロッコ中部を襲ったのは、現地時間9月8日の23時11分でした。23時30分にも、同じエリアでマグニチュード4.9の新たな地震が起こりました。亡くなった方の数が2,900名を超え、負傷された方の数は5,530名という情報を、私たちが得たのは12日のことです。
震災直後、ADRA緊急対応チームは調査のため、被災地域にある7カ所の村を訪れ、人々が暮らしてきた家々が地震によって破壊された光景に息を呑みました。
モロッコでは、土と砂を交互に枠にいれて強くつき固める「版築(はんちく・ばんちく)」と呼ばれる工法や、れんが造りの建物が有名です。調査に回った地域では、至る所でそれらが崩れ落ち、がれきとなっていました。
地域の方に話を聞くと、ある人は家族を失い、またある人は家畜を失った現実に心を痛めていました。また、すでに届いている支援はあるか、必要なものはあるかを聞いて回り、調査をもとに各地域への支援物資を用意して村々に戻りました。
今月26日までに、被災したおよそ1900名の方々に、緊急支援物資としてエコバックにいれた石けん、ウェットティッシュ、生理用品、厚手の靴下、懐中電灯などのセットを配付しました。
まだほかにも支援を必要としている方が多くいるため、さらに650名分の生活必需品の配付準備を進めています。
今はまず、生きるために最低限必要なものを、一人ひとりに届ける段階です。それから先は、生活環境を立て直していこうとする人々を支える段階がきます。。私たちは今後、数カ月間の継続した支援が必要になると捉えています。
私たちは、地元の団体をサポートし、モロッコで被災した方々が、震災前の状態に近付くお手伝いができればと考えております。
また世界では、モロッコ以外でも、災害が繰り返し発生し、戦争も続いています。ADRAでは、モロッコ地震の被災者やほかの戦争や災害の影響を受けている方々に寄り添う活動を続けるため、緊急支援募金を受け付けています。
皆さまのお気持ちをお寄せいただけますと幸いです。
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