こんにちは、ADRAです。今日は、私たちがケニアで進めている 「プロジェクトHAIL(ヘイル)」についてご紹介します。
HAILというのは、Horn of Africa Initiative for Loima Subcountyの頭文字をとったもので、アフリカの角地域に位置するケニアのロイマ地域で、干ばつや気候変動に対処し、人々が自らの命を守れるように、必要な支援に取り組んでいる活動です。
この地域では日照りと洪水が繰り返し起こる状況が続いており、農業を営むのは非常に難しい状態です。そのため、農業よりも家畜に依存した生活が主流になっていますが、気候変動の影響で家畜が死んでしまうことも多く、人々は栄養失調や生活の不安定さに苦しんできました。
「プロジェクト HAIL(ヘイル)」の活動は、ケニアの人々が十分な食料を手にできるようになることと、生活が気候変動の影響を受けたとしても、立ち直れる強さを身に着けられることを目指し、持続可能な生計手段の構築や、コミュニティの能力向上、水や栄養関連サービスへのアクセス向上に取り組んでいます。
私たちは、人々に干ばつに強い作物の栽培や土壌保全技術を伝え、気候に適応した農業技術の導入をサポートしました。その結果、気候変動の影響を受けにくい農業ができるようになり、地域の食料生産は向上しています。
また、住民が経済的に自立できるよう、地域の貯蓄・貸付フループの立ち上げを促進しました。この仕組みでは、人々は定期的に少額のお金を積み立て、その使い道を地域で決めていくことになります。
小さなビジネスを始めるときの融資や、緊急事態が発生した時に地域で助け合える基盤として、コミュニティの力が大きく向上するのにつながりました。
さらに、給水所の建設や修復を通じて、水が安定的に供給されるようにしています。きれいな水にアクセスできるようになったことで、人々はもちろん、家畜の生活環境も改善されました。
プロジェクトHAILは、単なる緊急支援にとどまらず、長期的に地域の自立を支える活動です。長い目で見て人々の生活を根本から改善することを目指してきたことが、このように形になり、私たちもとても嬉しく思っています。
このような活動ができるのも、ADRAの活動を応援してくださる皆さまのおかげです。心より感謝申し上げます。