レバノンで停戦開始:それでも続く人々の困難な生活

2024年11月27日現地時間午前4時(日本時間午前11時)から、レバノンでの戦争は、停戦が始まりました。この合意により、今後60日間で軍などは段階的に撤退していきます。

このまま、停戦合意が守られ平和が戻ることを願っています。

しかし、停戦しても壊された家や学校がすぐに元に戻るわけではありません。戦争の傷跡は深く、戻れる場所の修復や復興には長い時間がかかることでしょう。

2023年10月8日以降、レバノンでは88万6千人以上が国内で避難生活を余儀なくされ、約55万7千人が内戦中のシリアに避難しました(UNHCR 2024年11月20日レポート)。そして、9月の危機以降、わずか2ヶ月間で77万人以上が国内で避難民となり、生活の基盤を失っています。

(2024年11月4日、レバノンで撮影)
(2024年11月4日、レバノンで撮影)

さらに、レバノン国内では、約18万8千人が1,173の集合避難所で生活を続けており、多くの人々が食事、衛生用品、医療、教育など、基本的な支援を必要としています。また、子どもたちの学校や大学も全土で2ヶ月間休校しており、教育の機会が失なわれています(OCHA 2024年11月23日レポート)。

停戦が合意された今も、人々の生活は依然として厳しいものです。壊滅的な影響を受けた地域では、家や学校の再建に多大な時間と費用がかかります。避難民が安定した生活を送るためには、引き続き、支援が必要です。

ADRAは、これまでレバノン、シリアでの避難民の方々に食事の提供や、食料などと交換できるカード、衛生用品などの生活必需品を届けてきました。また、避難所では、子どもたちへの一時的な教育の場も設けてきました。

(オレンジの袋は支援で受け取った食料。それぞれの世帯で必要なものを選び食品と交換した。2024年10月15日レバノンで撮影)

戦争の影響を受けた一般の人々が、少しでも元の生活を送れるように、ADRAは活動を続けます。避難民の方々への支援を届けるために、どうかお力添えください。

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