エザトゥッラーくん| 将来の夢（第1回）

2023年10月7日の午前11時頃、アフガニスタン西部ヘラート州で、マグニチュード6.3の地震が起こりました。この地域では11日の午前5時11分、15日の午前8時ころにも同じ規模の地震が発生し、これまでに1000人以上が命を落としています。

ADRAは、この一連の地震で被害に遭った方々への支援を続けています。先日、ジンダジャン地区のチャハザディ・ゾレハ村を訪問し、10歳の少年、エザトゥッラーくんの話を聞きました。

彼は言いました。

「お父さんは高齢で体が弱く、働くことができません。代わりにお兄ちゃんが、イランで働いています。地震が起こった時、僕は震源地のそばで友達と遊んでいました。一瞬にして、コミュニティが壊れてしまったんです。

僕たちの家族、10人は、泥と岩でできた2部屋の家で暮らしていたのですが、そこを失ってしまいました。家畜、食糧、台所用品ももうありません。お兄ちゃんがイランから帰国し、家族を支えています。僕も食事の用意に木材集めをしています。

今、ごはんを食べるにも、なかなか方法がなく、コミュニティ内の他の家族が飼っている羊とヤギが皆の命を支えています。僕がその世話をしているんですよ。地震でたくさんの家畜が命を落としましたが、野原に出ていた数十頭が生き残ったんです。

勉強はモスクでやっています。他に学べる場所が無いんです。僕らのコミュニティでは、字が読めない、書けない人が多いです。でも、希望を捨てずにやっていきます、僕には教師になる夢があるので」

少年は、ADRAスタッフに、こんな言葉を発しました。

「僕たちの生活環境が良くなり、コミュニティの友人や子供たちがきちんとした生活を送れるように、ぜひ、サポートしてください。お願いします！」

10歳の男児の言葉が私たちの胸に突き刺さりました。ADRAは、エザトゥッラーくんの希望に何とか応えたいと考えています。そこで、2024年3月1日から8月 31日までの期間、支援活動を行うことを決めました。

皆様の温かいご支援を、よろしくお願いいたします。