NPO法人 アドラ・ジャパン ADRA Japan
Zimbabwe Preventive Measures against Cholera
ジンバブエ / コレラ被災者支援事業

初動調査

Japan Platform

s ADRA Japan

 

(特活)ADRA Japanは職員2名を2009年3月16日~3月30日、ジンバブエに派遣し、(特活)ジャパン・プラットフォーム(以下、JPF)の資金提供による、コレラ被災者人道支援初動調査をおこないました。
ADRA Japan職員が調査訪問した2地区はどのような状況だったのか、以下調査報告です。

 


より大きな地図で ADRA Japan コレラ被災者支援事業地図 を表示

 

ハラレ市クワザナ地区

ハラレ市の郊外にあるクワザナ地区は、約14,000世帯が生活しています。この地区の病院で、コレラ患者が報告され始めたのは2008年10月頃。コレラ感染は老若男女、年齢問わず流行しました。

クワザナ地区の副地区長(Deputy District Officer)の話によると、この地区では、老朽化した下水処理システムが機能していないため、排泄物などの汚水は垂れ流し状態になっているとのこと。汚水が土にしみこみ、その水が雨などにより川に流れ込みます。水道水の供給システムが不定期にストップするため、下水の流れ込んでいる不衛生な川の浅瀬の水を生活用水などとして利用するようになっていったとのことです。

zimbabwe
クワザナ地区住民の聞き取り調査を
行なっている様子

現在、クワザナ地区の人たちは、家庭で沸騰した水を使用したり、水浄化剤「アクアタブ」を使った水を飲料水として使用するようになりました。

 

zimbabwe
水浄化剤アクアタブ。
一粒で20リットルの水を浄化できる。

クワザナ地区の小学校を訪問しましたとき、水道水で子ども達が昼食前に手を洗っていましたが、コレラ感染が流行していたにも関わらず、石鹸などを使って洗っていないようでした。

zimbabwe
クワザナ地区の小学校の児童。
手洗い場に石鹸はない。

 

マニカランド州マコニ地区

マコニ地区はハラレ市から東へ車で約200キロ離れた、人口約25万人の農村地帯です。地区行政の環境・保健担当スタッフによると、マコニ地区では2008年11月頃からコレラ感染が拡大しました。

ハラレ近郊のクワザナ地区とは違い、マコニ地区では上下水道施設はなく、村々の多くの人は井戸水やおとし便所を利用しています。ジンバブエではここ数年、特に激しいインフレの影響などで人々は経済的に厳しい生活を強いられており、井戸やトイレなども老朽化し、多くの施設が利用不可能となっています。このような中で、蓋無しの浅井戸からの水を飲料水としたり、不衛生な川の浅瀬水などを利用しています。
このような水源は、水が感染症などで汚染されてしまう可能性も高く、コレラなどの感染源となりえます。また、多くの人が集まる葬式の場では遺体を拭き清める習慣がある一方で、手洗いの徹底などされずに食事が振舞われます。コレラにより死亡した人のお葬式の場で、更にコレラに感染する人が増加する結果となったと言われています。

マコニ地区行政官の一人は「深井戸を地域全体に作りたいが、行き届いていない。現存する井戸も多くは修繕が必要だ。」と話します。また、マコニ地区教育長官の話によると、「マコニ地区全体で深井戸がほとんど機能しておらず、水供給事業の必要性が緊急である。また村では文化的に手を洗う習慣がないところもあり、衛生教育が必要だ。」という話も聞かれました。

マコニ地区の小学校を訪問しました。
水施設へのアクセスのない学校が多く、子ども達がトイレから出た後や食事の前にも手を洗う水もない状況でした。感染症予防のためには、水供給事業が必要であることが確認されました。

zimbabwe zimbabwe
学校の手洗い場施設。
水がない為利用されていない。
小学校では教室が足りずに
外でも授業はおこなわれるため、
雨季には事業の継続が難しい時もある。
zimbabwe
学校付近にある井戸。井戸が故障してからはこの浅井戸を利用している。
コレラなどの感染源となる可能性があるため子どもたちは利用できない。
zimbabwe
zimbabwe
25年ほど前に設置された井戸。現在は故障中。 子どもたちは学校に家から水を持参する。
この子は川の浅瀬で汲んだ濁った水を
持参していた。


今後の予定

以上の調査結果から水衛生施設の改善と共に、人々に感染予防に関する正しい知識を共有することが大切であると考えられました。調査結果を踏まえ、ADRA Japanはスタッフをジンバブエに派遣し、ADRA Zimbabweと共同で4月中旬から8月初旬にかけて、下記の事業を行うことにしました。

  1. マコニ地区の小学校6校に井戸6基の設置、10校に手洗い場の修繕・設置を行います。また、井戸と手洗い場が維持整備できるように近くの住民にトレーニングを施します。
  2. マコニ地区、クワザナ地区にて約150人の教師・コミュニティーグループに感染症予防・衛生教  育トレーニングを通して、正し知識を身につけてもらいます。また、トレーニングを受けた教師・コミュニティーグループがそれぞれの学校(計32校)の児童に対して衛生教育を実施し、児童が正しい知識を得て、学校の衛生環境が改善されるようにします。トレーニング終了後には石鹸、モップ、ブラシ、バケツなどの衛生用品を学校に提供します。

ジンバブエでの活動はこれからもホームページで載せていきたいと思います。みなさまの心からのご支援をどうぞよろしくお願い致します。

zimbabwe

(2009.04.25更新)

前へ 次へ

リンクと著作権について / 個人情報保護について