NPO法人 アドラ・ジャパン ADRA Japan
地域保健から生活を変える
Paraguay Strengthening Community Health in Bañado Sur, Asunción

パラグアイ / 地域保健改善事業

事業背景

地域診療所を中心とする新しい保健制度

パラグアイ政府は、2010年より「全国民のためのパラグアイ」と称する社会開発政策を行なっています。公共サービスにアクセスしやすくすることで、国民生活の質の向上と、貧困や不平等の解消、そして経済成長へとつながる環境の整備や社会基盤の強化を目標としています。

保健分野においては、パラグアイの厚生省が2008年から地域住民の生活を支える「家庭保健ユニット」と呼ばれる地域診療所を導入しました。この新しい取り組みにおいて、各地域に設置された地域診療所は保健分野の拠点となって無償で保健・医療サービスを提供し、低所得者層の公共サービスへのアクセス向上を図るとともに、地域住民の保健状態や衛生環境の改善を目指しています。

貧困と病気に象徴されるアスンシオン市バニャード・スール地区

2つの特徴 ①貧困率50.5% ②病気の蔓延

 

事業の対象地域であるバニャード・スール地区は、首都アスンシオン市の南西部にあります。パラグアイの統計局によると、国全体の貧困率は34.4%とされています。首都アスンシオン市の貧困率は13.1%ですが、この地域だけは貧困率が50.5%と極めて高くなっており、国全体の貧困率よりも高い数値となっています。

この地域では子どもの寄生虫感染、下痢、胃腸炎、栄養失調や、大人の高血圧、偏頭痛、下痢といった病気・症状が多く見られます。中でも、症状の悪化が早く、死亡率も高い急性呼吸器感染症には、この地域の6割の子どもが感染していると考えられています。

2008年に家庭保健ユニットの設置が始まるまで、住民の多くは医療費が払えない、最寄りの病院への距離が遠いなどの理由から、病気にかかっても適切な診療を受けられないことが頻繁にありました。家庭保健ユニットによって、以前に比べて多くの住民が医療サービスにアクセスすることができるようになったものの、この取り組みは未だ発展途上であり、サービスの質の向上による地域保健の改善が急務となっています。

 

Peru Nutrition Improvement
バニャード・スールの住宅

 

(2013.01.30更新)


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