能登半島地震の震災から1か月半が過ぎました。
ADRAでは、石川県穴水町でのシャワー提供と並行して、七尾市内で、災害対応バス「ゆあしす号」を使用した移動カフェと足湯の提供を行っています。
また、避難所では基本的に物資は足りていますが、一時的に足りない物はでてくるため、“その時”必要とされる物のお渡しや、避難所の環境改善なども行っています。
今回は、移動カフェと足湯、そして避難所に応じたご支援の報告をいたします。
移動カフェや足湯に参加される方には、リラックスした時間を過ごしていただいています。
いらっしゃる方は老若男女、様々です。
避難所で寝泊まりされている年配の女性たち、高校生、幼児や小学生のお子さん、男性3人でいらっしゃる方、在宅で避難生活をされていて水を取りに来た際に寄ってくださるご夫婦など、いろいろな方が来てくださいます。
足湯に来られた住民の方の声をご紹介します。
「全国からこんなに来てくれて涙でるよ。やっぱり助け合いだよね。私なんかは何もできないけど、やっぱり大事。この人なんて、避難する時顔を打って鼻怪我してるん。そんな人が人助けなんてできんよねー。余計手がかかるもん。この辺はやっと水がでてね。ありがたみがわかったもん。ほんと水は大事だー。」(女性・70代)
「久しぶりにこんな温かいの飲みました。すごい良い匂いがするお茶ですね。美味しいです。ありがとうございました。」(女性・30代)
「地震があった時は穴水の親戚のお家にいたけど、すごい揺れてね、すごかった。」(女の子・小学生)
「ほんとはね、だめなんだけども、友達と一緒に家にかえって、いるものないか、さがしに行ったのよ。80歳のお祝いにネ。買った布団があってウェスタンなんだけど、それだけはどうしてももって来たかったから、2人でうんとひっぱってもって来たのよ。だけどね、まくら忘れちゃって、またいかなくちゃいけないネ。こしバンドとかね、ひつような物はあるでしょ。そんなん探しに行ったのよ。」(女性・80代)
「先々週も来たんですよー。先週は来れなかったんですけど。コーヒーが楽しみで。前は娘と一緒にね。今日は足湯やってるし、お父さんにも家にずっといないで行こうよってさそって。来週も来ますね。」(女性・50代)
「ここの避難所は物資がない。サトウのごはんとかカップの味噌汁、カレーとかそんなのばっかり。うちも家に戻れないんです。水とか出ないし。」(男性・40代)
おひとりおひとりの事情が異なる中で、皆さんどうにか精神衛生を保とうとされているのではないかと感じます。
移動カフェや足湯を行いながら、避難所に応じたご支援も行っています。
ある避難所では、水などを取りに来る住民の方がグラウンドに駐車する際にぬかるみにはまり、スタックしてしまう車が多数あります。その都度、長靴を履いている複数の方が集まって車を押し出す作業をするなど、苦労されていました。
そこで、先日ゴムシートをこちらの避難所に提供しました。敷いたあとはぬかるみにはまる車がなくなり、スムーズに出入りすることができるようになりました。
引き続き、現地の状況に応じたお手伝いをしていきます。
(執筆:国内事業課)