ミャンマーの情勢が不安定になってから丸3年。避難民への支援を続けています。【ミャンマー避難民支援】

3年前の2021年2月1日、この日に政変が起こり、ミャンマーの情勢は極めて不安定な状態になりました。

今日で丸3年になります。

今でもミャンマー国内では激しい戦闘が続いており、身の危険を感じた多くの人々が、安全を求め、避難を余儀なくされています。

そして、3年前のあの日から、国内避難民となった人々の数は2023年12月の時点で230万人にのぼります。


ミャンマー国内は、昨年の10月末から戦闘がより一層激化したことにより、各地で国内避難民の数が著しく増えています。

ある地域では、2023年7月に6,400人だった国内避難民の数が、半年で107,800人と、10倍以上にも上っています。

国内避難民の多くは、着の身着のままの避難を余儀なくされ、限られた身の回り品しか持ち出せていません。

加えて、戦火が上がる度に安全な地へと移動せざるを得ず、避難先で安定した収入を得ることも難しい環境にあります。

その結果、国内人口の約半数が貧困状態であるといわれるほど、経済的に困窮した生活が続いています。


また、国内避難民を受け入れている人々や村などにおいても、厳しい現実があります。

避難民の多くは、親類宅、寺院・教会の敷地、空き地などに避難しています。

受け入れ側の人々や村においても、増える避難民に何とかできる支援をしたり共存するための努力をしたりしていますが、食料や飲料水、生活のためのトイレや水道などに限りがあり、対応しようにも十分な余力がないのが実情です。

国内避難民だけでなく、受け入れる地域の人々にとっても過酷な状況です。

避難している方が住んでいる簡易小屋(2023年12月撮影)


ADRAはミャンマー国内での情勢が不安定になってから、食料や衛生用品など、生活に必要な物資の配付と、衛生知識の普及活動を継続しています。

これらの支援は、社会的に弱い立場とされる子どもの多い世帯や女性世帯主家庭などの家庭を優先的に行うことで、国内避難民と避難民を受け入れる村などの人々を分け隔てずに支援することができています。

現在、カレン州に住む242世帯/1,210人(1世帯あたり5人)に1か月分の基本的な食料品(米、豆、油、塩)と健康被害予防としての衛生用品(石鹸、生理用品、浄水タブレットなど)の配付準備を進めており、2月中旬から配付を開始する予定です。

加えて、支援対象の人々に向けて衛生知識の普及活動も行い物資や生活環境が制限される避難先でも健康を維持できることを目指しています。

さらに、避難民の数が増加しつつある北東部にも支援を広げるため、現在支援準備を進めています。


避難民の方々は、衣食住など人として生きていくために必要とされる、基本的なものが十分に満たされていないため、継続した支援が必要です。

日本人の多くの方が、ミャンマーの現状を知り、今以上に関心を寄せていただけたら嬉しいです。

引き続き、皆さまからの温かいご支援をよろしくお願いいたします。

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