高校生の募金活動により避難民キャンプで暮らす女性たちに生理用品を届けることができました。

2020年11月、エチオピアの北部でティグライ人民解放戦線（TPLF）と連邦政府の間で武力衝突が発生し、260万人もの人々が国内避難民となりました。

紛争により学校、病院や診療所といった保健施設、給水設備など、あらゆるインフラが破壊され、農作物や家畜、田畑、家屋なども大きな被害を受けました。

ADRA Japanは2022年11月からアムハラ州北ウォロ県で国内避難民や地域住民に対し、給水施設の復旧など水衛生の改善のために支援活動を実施しています。

活動地域の一つであるジャラ国内避難民キャンプでは、現在も約10,500人の人々が暮らしています。

アムハラ州では現在も散発的に戦闘が発生しており治安の状況が安定しているとは言えません。

加えて、エチオピアでは過去40年で最悪の干ばつに見舞われ、農作物が不作となるなど、国内避難民が元の生活に戻ることをさらに妨げています。

ジャラ国内避難民キャンプでは、いくつかのNGOが活動していますが、支援が追いついておらず、トイレの数が不足している影響で、野外排泄するなど衛生環境は整っているとは言えない状況でした。

ADRA Japanはジャラ国内避難民キャンプで衛生環境の改善を目的に緊急トイレの建設、衛生用品の配付といった活動を進めてきました。

そのような中、ADRAは避難民への支援の申し出を高校生有志から受けました。

これは高校生が「授業の中でエチオピアの女性が生理用品の不足により感染症などに苦しんでいることを知り、少しでもエチオピアの女性の力になるために、寄付を募ったので生理用品を贈りたい」と連絡をしてくれたことがきっかけでした。 

2023年10月27日、高校生たちから届いた寄付で、ジャラ国内避難民キャンプの女性40名に再利用可能な生理用布ナプキンを4枚ずつ計160枚を届けることができました。この活動により女性たちの衛生環境の改善に寄与することができました。

ご支援してくださった高校生の皆さまこの度は、誠にありがとうございました。

私たちは、アムハラ州に平和が訪れ、避難民の方々が故郷に戻り一日も早く安心して暮らせる日が来ることを願っております。

今後とも皆さまからの温かいご支援を何卒よろしくお願いします。

（執筆：エチオピア事業担当　鈴木）