現在のウクライナでは、元々住んでいた場所で安全に暮らすことが難しくなってしまった住民の方が、さまざまな地域で避難生活をおくっています。
ADRAは、居場所を失った方々のために、短期滞在用の場所を運営しています。
ウクライナ東部、ドニプロの保護・支援センターは、短期滞在のためのセンターです。戦火の激しい地域から避難してきた多くの方々にとって、今後の生活を立て直すための重要な拠点となっています。
明るく優しい太陽の光が降り注ぐこの場所に、支援を必要とする多くの方々が温かく迎え入れられてきました。そして、多くの涙が分かち合われてきた場所でもあります。
避難してきた方々はここで、ほっと一息つく、穏やかな時間を過ごすことができます。
そして、次の宿泊先を探したり、子どもたちを寝かしつけたり、心理士と話したりすることによって、心身を整えることができるのです。
やがて、新しい場所で生活拠点を見つけることができた方々は、このセンターを訪れることも少なくなっていきます。
それでも、困難な時期をセンターでともに過ごした方々は、その後もまるで家族や親しい友人のような関係が続いていきます。
また、ウクライナ西部、リヴィウにあるトランジット・シェルターでは、過去3カ月間にわたり、紛争地域から避難してきた800人以上の方々を受け入れてきました。
ここでは、無料で食料を配付し、心理的、医療的サポートを提供しています。また、子どもたちの心身の発達を支えるための活動も行っています。
苦しい状況の中を生きるウクライナの方々にとって、皆様からのあたたかいご支援が力になります。
ウクライナの方々のことを覚え、支援してくださる皆様のお気持ちをしっかり届けられるよう、ADRAはこれからも活動を続けていきます。
執筆:総務・広報担当 東 晴香