
2025年4月19日・20日、ADRA Japanは代々木公園で催されるアースデイ東京2025に参加します。出展を記念して、事業部スタッフが日頃携わっている事業を環境やサステイナビリティの視点から紹介します。
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2025年3月28日、ミャンマー中部でマグニチュード7.7の大地震が発生した。一週間足らずで死者は3,000人を超え、5,000人近くが負傷。行方不明者の数は370人を超えている(Myanmar Earthquake Flash Update #3 (As of 3 April 2025) | OCHA)。これらの数字は更に増えていくだろう。
ミャンマーの3月から4月は気温が40度を超えることもあり、1年で最も暑い時期だ。通常この時期は乾燥した天候が続くが、気候変動の影響か。今年は季節外れの暴風雨に見舞われている。5月下旬ごろからは雨季に入り、激しいスコールが続く。高い気温と湿度が重なれば、マラリアやデング熱などの感染症が一気に広がる恐れがあり、国連の世界保健機関は警鐘を鳴らしている。
地震の影響で病院や道路などのインフラが壊滅的な被害を受けている今、対応の遅れは、更なる犠牲者の増加を意味している。
ADRAを含めた国際社会は、今般のミャンマー地震発生直後から支援へと乗り出している。しかし、内戦が行く手を妨げているのが現状だ。4月2日から20日間の停戦を発表した国軍は、地震発生後もしばらく空爆を続けていた。支援物資を運ぶトラックが襲撃されたというニュースも入っている。また、勢力争いの続く地域では、物資の搬入に警戒心を高めた国軍が支援団体の入域を許可しないといった事態も起こっている。
この期に及んで道を阻むのは、人間だ。地球に生まれた同種の生き物として共存すればよいものを、哀しいかな、今も世界各地で争いが続いている。

ミャンマーを襲った自然災害と言えば、昨年9月に東南アジア各地に爪痕を残した台風ヤギも記憶に新しい。モンスーンの降雨とあわせて過去60年で最悪の洪水と地滑りが起こり、家屋や家畜の喪失、農地の水没など、100万人に影響を及ぼした(OCHA Myanmar – Humanitarian Update No. 41_ Final.pdf)。千葉県千葉市の人口が約98万人。それ以上の人々が、眼前の濁流になす術もなく、途方にくれたのだ。
地震や台風といった自然災害は、人類の長い歴史の中で何度も発生している。それは地球という星が営みを続ける中で自然に起こるもので、「災い」と呼ぶのは人間側の都合にすぎない。人類は天災に対抗するため、知恵をこらし技術を発展させてきた。しかし皮肉にも、私たちの活動は気候変動を促進し、災害をより大規模に頻発させているというのが昨今の常識だ。
先進国が競い合って技術を高め、快適と贅沢を享受した結果が災いならば、途上国は得るものもなく、しわ寄せを受けているだけということになる。

天から地へと、恵みや災いが降ってくるのなら、地から天へも届くはず。
世界に平和が訪れますように。一念通天の精神で、今日もPCに向かう。

(執筆:アフガニスタン・ミャンマー担当 守屋円花)
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