エチオピア北部紛争や干ばつなどの影響下にあるアファール州において、食料配付、安全な飲み水へのアクセス、衛生環境向上のための支援を行います。
ADRA Japan は、認定NPO法人ジャパン・プラットフォームの助成を受けて、2024年11月30日より「エチオピア・アファール州紛争危機及び干ばつ対応水衛生支援」事業を開始しました。
1.アファール州の現状
アファール州はエチオピアの北東部に位置しています。エルタ・アレ火山や野生動物が生息するアワシュ国立公園など、雄大な自然を有する地方です。全人口の90%が農牧民として生計を立てています。
同州では、隣接するティグレイ州で2020年から2022年にかけて発生した北部紛争の影響、ソマリ州との民族衝突、干ばつや洪水といった気象状況のため、人々の命が危機にさらされています。
州内の国内避難民は20万人以上にのぼり、今も増加しています。このため食料環境は厳しく、25万人が食料支援を必要とし、4.3%の子どもが重度急性栄養失調状態にあります。
水不足も深刻で、地下水枯渇やポンプの故障で給水施設206か所のうち3分の1以上が閉鎖されています。また、洪水や干ばつで水衛生環境が悪化した結果、コレラ感染も確認されています。
2.本プロジェクトの概要
本プロジェクトでは「食料」「安全な飲み水へのアクセス」「衛生環境」の3つの活動を通じて、アファール州に暮らす人々の生命と尊厳を維持します。州内で約3,500世帯の国内避難民が生活するヤングディ郡を対象とし、国内避難民と現地住民、延べ11,300人に支援を届けます。
各活動の詳細は以下の通りです。
(1)食料配給
地域の中でも特に脆弱な世帯(女性・子どもが世帯主、障害者、高齢者など)を中心とした300世帯に対して、1か月分の小麦粉、食用油、レンズ豆を配付します。
(2)給水施設の修繕・設置
ヤングディ郡では井戸掘削が困難なため、政府が45km離れたミレ郡の給水施設からトラックで水を輸送しています。
この施設の給水機能低下が大きな問題となっているため、修繕を行います。
併せて、ヤングディ郡内に大型の給水用タンクと家畜用の給水地点を設置します。
また、プロジェクト終了後も維持管理が行われるように、住民による水管理委員会を結成して、研修を行い、今後の活動計画を策定します。
(3)水衛生環境の改善
ヤングディ郡には個室のあるトイレがないため、男女別、6基のトイレを設置します。
併せて、学校や人が集まる施設において、衛生習慣向上のための啓発活動を行います。
また、啓発活動の参加者の所属世帯に対し、衛生用品(石鹸など)と生理用品を配付します。
ADRA Japanは2014年からエチオピアで南スーダン難民支援を開始し、2022年からは北部紛争の影響を受けた人たちへの支援を行ってきました。
支援地域において、一歩ずつ着実な成果を上げることが、厳しい環境下で生活を立て直そうとしている方々の支えになることを実感しています。
本プロジェクトにおいても、一人ひとりに寄り添いながら、活動に取り組んでまいります。
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アドラ・ジャパン(ADRA Japan)は、世界中約120ヶ国に支部を持つ世界最大規模の国際NGO、ADRAの日本支部です。各国ADRA支部や国連などのパートナー団体と連携し、「ひとつの命から世界を変える」をモットーに人種・宗教・政治の区別なく、紛争や自然災害の被災地また途上国において、一人ひとりに寄り添い、自立を助ける支援に取り組んでいます。