もっと笑顔を届けたい。地震被災者の方に、安心できる住まいを。

2023.11.インジル地区

これは、先日ADRAが建設した家の引き渡し式で撮影された写真です。

この男性は、昨年アフガニスタンのヘラート県を襲った地震で被災しました。

覚えているでしょうか?2023年10月7日から数週間の間に、同地ではマグニチュード6.3を超える複数回の強い地震が発生しました。あたりには砂埃が立ち上り、視界に入るすべての建物が崩れ去ったのです。

立ち尽くす人々よりも背が高いものは、たった1基の重機だけ。目を疑うほどの光景でした。

重機を見守る群衆。2023.10.ジンダジャン地区

このような大災害が発生した場合、人々に手を差し伸べるのはまず国と行政です。

日本でも今年1月に能登半島で地震が起きましたが、国と行政が民間団体と協力しながら被災者の方々への支援を続けていますね。

しかしアフガニスタンは、長期にわたる戦争と政情不安定の歴史から政府の力が弱く、今回のような災害にスムーズに対応することができません。

日本で地震が起これば、直後から人々は避難所へ逃げ込み、その後仮設住宅での生活が始まります。しかしアフガニスタンには、避難所も、仮設住宅もありません。

被災後の生活は、自分たちの力で何とかするしかないのです。

発災直後の様子:2023.10ジンダジャン地区

ADRAは発災直後、まずは最も大切な命を繋ぐための食料支援を行いました。

そして次に、被災された人々が安心して生活を立て直していけるよう、家屋建設支援を開始したのです。

壁のレンガを積む様子。2024.9.インジル地区
建設途中の家屋。2024.9
完成した家屋シェルター。写真中央で引き渡し式が行われている。2024.11.インジル地区

家は、ただの建築物ではありません。

家族が集い、言葉を交わし、安心して眠り、明日を生きる力を養う、大切な場所です。

「被災して1年、ようやく大切な場所を手に入れることができた。」

ADRAが事業を行った村々にはそんな喜びが溢れています。

ADRAはこれまでに、58の家族を支援することができました。

しかし、地震から1年が経過した今も、被災地には発災直後と同じ状況で暮らしている人々がいます。

簡易テントで生活する人、

崩れかけた家で生活する人、

あり合わせの資材で屋根・壁を作って生活する人、

雨ざらしで生活する人が、いるのです。

ADRAはこれから、更に30棟の家屋建設を計画していますが、それも充分ではありません。

希望に満ちた笑顔を、もっともっと届けたい。

皆さまからのご支援に、心から感謝いたします。

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