バングラデシュ出張記 #4 ダッカのビュッフェで

いつも温かい応援をありがとうございます。

前回に引き続き、バングラデシュに渡航しているスタッフから届いた出張記をお届けします。

バングラデシュ稼働初日のこの日、13時前に、ティロが声をかけてくれ、調査チームメンバーと事業部長、財務スタッフと昼食に出た。日本からの初めての来客を気遣ってくれたのか、ビュッフェスタイルだった。マトンカレーやレンズ豆のスープ、フライドガーリックが混ぜ込まれたパラパラの白米、さらには色鮮やかな野菜炒めなどの中華料理までそろっていた。ここでスタッフたちは大皿に溢れんばかりの食べ物を盛り付け、4~5回はお代わりしていた。「睦美以外は食べ物を愛する者たち(Food lovers)ね」とケラケラと笑いながら、箸を休めることのない彼らに圧倒された。

ビュッフェに並ぶピクルスなど

バングラデシュ飯に挑戦したいという私に、ティロと事業部長のシムがついて解説してくれる。10種類は優に超えるピクルスや漬物が用意されており、彼らは1つ1つ説明しながらプレートに載せてくれた。日本人にもなじみ深いゴーヤの付け合わせから茶色いペーストが絡んだタマリンドの漬物やゴロゴロと一口大にカットされたパパイヤのピクルスまであまりの種類に、結局何を食べているのか分からなくなったが、口の中に甘味・酸味・苦み・辛味が交互に広がり、不思議な感覚に陥った。まだ自分の中にどこか遠慮している気持ちがあり、腹8分目程度のところでデザートのヨーグルトをいただき、昼食を締めた。インドカレーなどスパイスたっぷりの料理は年に1回食べに行くか行かないか程度の私の中では、正直まだあまり響くものがなかった。

冷房が効き、スーツやドレスを着た客たちで混むレストランから出た瞬間、またダッカの喧騒に包まれた。CNG(トゥクトゥクのような乗り物)やバス、車のクラクションが鳴りやまない。現地スタッフに手を引かれて、車線数不明の込み合う道を車の間を縫うようにして渡る。

道路を横断する地元の人々
事務所近くのマーケットが広がる地区。夜になるとさらに喧騒が増す。

この仕事で事業実施国を訪問すると、ヘッドクオーターがある首都でスタッフたちは小奇麗なレストランに連れて行ってくれる。そこで私はフォークとナイフを使って、大して分かってもいないテーブルマナーを見様見真似で使いながら食事をいただく。こうしたレストランは、地元っ子が通う食堂と比べたら金額も倍以上することも多い。その度に、埋められない格差を突き付けられている気分になる自分がいた。

(執筆:高橋睦美)

最後までお読みいただきありがとうございました!

次回のバングラデシュ出張記も、楽しみにお待ちください。

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