NPO法人 アドラ・ジャパン ADRA Japan
Laos Agricultural Development
ラオス 農業開発支援事業

2. 事業背景 ‐ラオスの農業の過渡期に‐

事業地ルアンナムタ県ロン郡の状況

 事業地であるルアンナムタ県は、ラオスの北部、ミャンマーと中国に隣接した山間部にあります。県都から車で更に3時間のところにあるロン郡には、少数民族が多く住んでおり、伝統的な生活を維持しながら、自給自足中心の生活を営んでいます。

 


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ロン郡の景色(6月) 牛や豚、鶏が自然に村内を歩く
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子どもが木に登って果物を取る 機織をする村の女性

 

 

ニーズ調査と事業開始まで

 ADRA Japanは、2006年~2007年に日本人スタッフを現地に派遣し、ニーズ調査と事業立案を実施しました。調査の結果、次のことが分かりました。まず、それまで村の住民たちは焼畑(山岳部の斜面を焼いて農地にする伝統的な農法)を行なってきましたが、近年、政府の移住政策や焼畑停止政策、隣国の影響を受けた換金作物を優先的に作る農業の影響などにより、焼畑の継続が難しくなっていたこと。さらに、現地の農作物の種類は限られており、生産性も低いため、現金収入を得る手段が少なく、これが住民の生活を不安定なものにしていたことなどです。
そこで、ADRA Japanは、ロン郡の7村を対象とした食糧確保と生計安定のための「少数民族食糧確保のための支援事業」を計画しました。これは、新しい農業技術や品種を採り入れることにより収量を上げ、食糧や生計の安定と向上を目的としたものです。

 

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アカ族の女性にインタビューする
ADRA Japanスタッフ
伝統的な焼畑

 

 2008年6月からは、農業専門の日本人スタッフを現地に派遣し、ラオス政府との調整や事業内容の見直し、活動内容の具体化など、事業実施のための準備を進めました。農業専門のスタッフは、日本で有機農業をしていた経験を生かし、農民の立場になって一緒に考えながら、環境と調和した持続的な農業活動の実現を目指しました。

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畑を視察する日本人スタッフ 村の状況を村人にインタビュー

 村人と何度も話し合いを重ねていく中で、雨水などに依存した焼畑に代わる新しい農業を始めるためには水が不可欠であること、また水資源を活用するための技術の向上と普及が必要であることが分かってきました。そこで、食糧確保の事業とは別に、灌漑設備やため池の造成などを盛り込んだ「住民参加による水資源有効利用のための事業」の計画を立案しました。
この二つの事業は、ロン郡の7村の生計手段の多様化と質の向上、住民の生活向上をめざし、互いに補完しあうものです。

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(事業イメージ)

2011.09.23更新

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